この講義では、「本当の自分」とは何かを、深層心理学の立場から考えます(コミュニケーション学科の学生さん、歓迎します)。

深層心理学は、無意識を考える心理学であり、フロイトの精神分析からはじまります。現代では、心の治療のための理論としてだけではなく、芸術作品の解釈や社会現象の分析にも応用されています。

この講義では主に、フランスの精神分析学者ラカンの考え方を学んでいくことになります。その考え方は、とても精妙で、奥が深く、魅力的で、きちんと筋を追って学んでいけば、学生諸君のものの見方を大きく変えること間違いなしと信じます。

この講義では、臨床的な問題だけではなく、美や倫理や宗教といった大きなテーマも扱っていきます。学生諸君が幅広い教養と、自分自身で深く考える力を身につけ、「本当の自分」とか「本当の幸福」が何かを真に問うことができるようになることを、この講義は目指していきます。

なお、今回急遽、遠隔授業となったため、すでに公表されているシラバスとは、内容が若干異なることをご了承下さい。